本日の校長観戦記は、3年連続春高バレー(全国大会)を目指す男子バレーボール部です。
東京大会はすでにベスト16までが決定しており、今日勝てばベスト4進出、そして4校中3校が春高バレーの出場を決定する大会へと進める大事な一戦でした。しかもその予選会は本校体育館で行われるため、まさに地の利を生かした戦いとなります。

対戦相手は、現在の日本バレーボール協会会長(私より1歳上)の母校であり、奇しくも45年前私が高校時代(私は本校剣道部のOBです)の男子バレーボール部が春高出場をかけて雌雄を決したことのある学校でした(日本バレーボール協会会長はエースとして出場)。本校の応援団のOBや保護者が心のこもった応援をしてくれましたが、相手校も負けず劣らず大きな声援を送り、一進一退の熱戦が繰り広げられました。その中で本校は徐々に点差を広げ、見事に2‐0で勝利を収め、ベスト8進出を決めました。

続く相手は、新人戦でも苦杯を喫し、今年の東京都ナンバー2と評される強豪校でした。本校と長年東京都上位を争ってきた伝統校であり、さらに本校バレー部の礎を築き、数多くの卒業生を輩出された故御大の母校でもある、駒大高校にとっても大変縁の深い学校です。練習を見ても「さすが2番手」と感じさせる仕上がりでした。

試合は激闘となりました。
第1セットは終盤23‐22とリードを奪う場面もありましたが、最後は24‐26で惜敗。このジュースでの敗戦が流れに響くのではと心配しましたが、第2セットは0‐5と突き放されながらも、子どもたちは粘り強く追いつき、最後は本校のブロックが決まり25‐23で勝利。意地と執念を見せてくれました。

最終セットは13‐11とリードしてコートチェンジを迎え、ここで流れを維持してほしいと思った矢先に逆転を許し、結果は23‐25で敗れました。

今年の男子バレー部は春先からさまざまな困難を経験し、それを乗り越えてここまで戦い抜いてくれました。その姿は本当に立派で、ただ「ありがとう」と伝えたい気持ちでいっぱいです。試合後、校長室まで挨拶に来てくれたメンバーと一緒に写真を撮りました。顔には「悔しい」という思いがにじんでいましたが、それ以上に、皆が堂々と勝負した「男前の顔」をしていたのが印象的でした。

部活動は、勝敗だけを学ぶのではなく、挨拶や一生懸命やることのすばらしさ、応援してくれているメンバー以外の生徒・保護者に感謝の心を持つことの大切さも学ぶものなのだなと思いました。

ただし、勝負の世界は、一生懸命やったからといって必ずしも勝利を与えてくれるものではありません。その厳しさ、非情さを改めて感じさせられた一戦でした。この経験を子どもたちがこれからの人生でどう活かしていくか、私は楽しみにしています。今日の戦いは、必ず彼らの財産となることでしょう。

PS:応援終了後、新宿NSビルに行かなければならなかったのですが、時間がなく行けませんでした。担当の先生方申し訳ありませんでした。