今後の学校林計画提言

駒澤大学高校森林プロジェクト

先日の科学研究部活動の際、学校林の現状調査と現地打ち合わせ報告を踏まえて、プロジェクトチーム内で科学研究部コーチ兼森林アドバイザーでもある長谷川宏一氏を交えて、今後の学校林の短期的施策と長期的展望及び施策について検討した。
科学研究部による報告書にもあるとおり、現在の学校林は「木材生産の場として森林をつくる施業」を多く行っている場所となっている。この現状は、「森林」を教育的な側面から見た場合、いくつかの点で不十分、不完全である。そこで、以下に学校林の基本的なコンセプトを明確にし、今後20年〜30年の時間スケールで見た学校林の設計図を提言する。


学校林の基本的コンセプト
 「森林と人間の多様的な関わりを教育できる学校山林作り」

森林と人間の関わりには、
 「原生林(人がまったく手を入れたことのない森)」
 「放棄林(人が手を入れた後、自然の成長に任せた森林)」
 「林業林(材木を作り出すための手入れを施した森)」
 「生態保護林(里山)(生態の多様性を保つことを目的とした森;競争に強い種は手を入れるなど管理する必要がある)」
 「レクリエイトのための林(下草を刈り、陽樹を植え、人が楽しいと感じる森)」
 「育樹林(幼樹を育てるためのスペース)」

といった多様な関わり方が存在する。
本校プロジェクトチームは、学校山林という一区画の中にこの五つのテーマ(原生林を除く)にそったゾーンを作り、生徒がこれら多様なかかわりを感じ、それぞれの森について考える事のできる、「駒澤大学高等学校にしかない環境教育の森」作りを行うことを提言する。環境教育の必要性は近年注目を浴びており、教育機関と現地林業側の共同モデル事業として本事業は非常に重要な価値を持つ。民間の助成金を申請するなどし、以下の施策をもって20〜30年での計画をたてることを提言する。


短期的施策


長期的展望