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地理地学 合同野外授業 箱根巡検2015

2015年12月14日

  • 11月12日(木)・13日(金)・17日(火)の三日間,1学年を対象に地理地学の合同野外授業「箱根巡検」が行われました。
    箱根巡検とは?

    本校は全国的にも珍しく、1学年全員が参加する野外特別授業が存在します。「箱根」という場所を題材に、「地理」・「地学」の双方の授業で事前授業を行い、そして実際にその場所を訪れて観察から学びます。「知識」を持っていると世界が変わる、という「学ぶ本質」を知る貴重な機会であると考え、すでに47年間継続してきました。このホームページでは、本年の様子を伝えると共に、本校自慢のプログラムである「箱根巡検」の概要をお伝えします。
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    大観山

    小田原コースでは始めに訪れる場所が「大観山」です。 その名の通り、箱根の全景が大観できる場所であり、晴天ならば箱根の大きなカルデラの後ろに、「富士山」もみることができます。 「カルデラ」とは大噴火によって陥没して出来た凹地形であり、箱根の地形を理解するには欠かせないものです。 絶景を前にスケッチし、箱根の全体像をつかみました。流れにくいマグマで出来た二子山、流れやすいマグマでできた屏風山、カルデラ湖の芦ノ湖、それぞれわかりますか?
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    山伏峠

    カルデラの縁をぐるっと回ると、山伏峠という場所に着きます。ここでは、静岡県側を見下ろすことが出来、景色がとても綺麗。箱根が山の中に山があることが良く分かります。 また、駿河湾からの風によって出来た、偏形樹というちょっと変わった形の植物も見ることができます。風が寒かったけれど、この風が偏形樹を作っていると実感できました。
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    箱根ビジターセンター(大涌谷)

    例年だとここで大涌谷に行くのですが、今年箱根は800年ぶりの噴火(水蒸気噴火)によって大涌谷は立ち入り禁止でした。そこで、箱根ジオミュージアムの山口学芸員の特別なはからいで、ドローンを使って撮影した画像をビジターセンターで見ながら、今年の箱根火山の噴火について学びました。火山性地震や山体膨張など、授業で習った火山噴火の前兆をデータで見ることが出来ました。勢いよく暴噴する噴気に驚きました。大涌谷は3000年前に神山が崩壊してできた場所であり、その後、水蒸気爆発を起こしています。
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    湿生花園

    続いての見学地は、カルデラの底でした。カルデラはポルトガル語で「大きな鍋」の意味があります。鍋の底らしく湿地帯になった場所に、 はるか昔に湖の底に埋まった杉を見ることが出来ました。周囲を見渡すとカルデラの縁にあたる外輪山がつらなります。 鍋の底の気分は味わえたでしょうか?
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    長尾峠

    長尾峠では、外輪山(カルデラの縁)の斜面に出来た仙石火山体の中身を見ることが出来ます。 噴火しては積もり、噴火しては積もりを繰り返し、地層になった様子を観察することができました。 また、振り返るとそこには大涌谷から流れた土砂の流れを感じる風景が広がっています。何度も噴火を繰り返し、現在の地形が出来ていることを実感しながら、 箱根を後にしました。
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    以上が、箱根巡検の大きな概要です。見学地としては、さらに「生命の星地球博物館」にも訪れました。 卒業した卒業生からは、三年間であの行事が一番印象に残った、と言った声まで聞こえます。 「知識を持った旅って楽しい」その事を一人でも多くが感じていてくれたらと思います。

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